世界中の誰かへ
こんにちは。元気にしていますか。
あなたはよく、世界を変えたい、と言っていましたね。僕は本当に世界を変えられるのか知りたくて、色々なことを学んできました。
いま僕が思うに、個人は世界を変えることができます。
でもそれは、巷でよく言われるような変え方ではありません。
世界の大きさを考えてみます。
「世の中」にいるすべての人の顔を、あなたは想像することができるでしょうか。世の中の全員がお互いのことを知っている、そんな状態は実現できるでしょうか。どうも難しいように思えます。だから世の中というのは、自分とその「世界」の構成員一人ひとりの顔が見えない、「大きい」世界なのだと思うのです。
でも一方で、私たちの周りには、小さなたくさんの「世界」があります。家族、部活、バイト先、仲の良い友達のグループ…あなたの周りにもきっと、いくつもの「世界」があるはずです。
僕の学んだ限り、大きな世界を望む状態に変えるために適当な刺激を与える方法、適当に行動する方法を、人類はまだ知りません。ある面で素晴らしいように思われる変化も、その陰で副作用をもたらしているかもしれません。
大きな世界の振る舞いを知るというのは、たった一人で立ち向かうにはどうにも大きすぎる問題に思えます。こんなときには、科学が役に立てるかもしれません。
でも、小さな世界、例えばクラスや家族、に自分が与える影響については、一人ひとりが考えるだけで、それなりに理解できることがあります。
そしてお互いの顔が見えるからこそ、私たちは、小さな世界を変えることができます。いや、変えることを避けられません。
小さな世界なら、あなたにも、私にも、変えることができます。
そして塵が積もって山となるように、小さな世界の変化を積み重ねれば、大きな世界をも、変えることができるかもしれません。一人1株の花を植えるだけで、地球に70億の花が咲くのです。
たしかに世の中は、大きな世界は、変わるべきかもしれません。たくさんの問題を抱えているかもしれません。そんな世の中を変えたいと、あなたも思うかもしれません。
それでもぜひ、小さな世界に目を向けてみてほしいのです。あなたの生きる世界は、小さな世界は、幸せですか?
変えられるかわからない大きな世界に挑むより、必ず自分が変えてしまう小さな世界に目を向けて、精一杯その世界を良くすること。僕はこれを大切にしながら生きていきたいと思っています。
あなたと私が無理なく幸せに生きていくことを願って。
令和2年1月9日(木) 東京にて